遺伝子発現カスケード解析の概要

● はじめに

遺伝子発現カスケード解析は、ドイツ・ゲッティンゲン大学医学部バイオインフォマティクス部門長のエドガー・ヴィンゲンダー教授およびアレクサンダー・ケル博士が開発した、遺伝子発現アレイ・NGSデータの新しい解析手法です。ドイツ・geneXplain社より解析ソフトウェアが提供されています。

弊社は2011年に日本で初めて本手法を医学・生命科学領域の研究者の皆様にご紹介致しました。以降、2017年までの間に100を越える研究室でご利用頂き、論文も数多く出版されております。

 

● 解析の概要

細胞の遺伝子発現変化の多くは、何らかの外界の変化を細胞表層のレセプター等が認識し、シグナル伝達カスケードを介して、転写因子による転写調節によって引き起こされています。発現アレイやRNA-Seqはこの転写活性の変化をmRNA量の変化として計測しています。

ヴィンゲンダー教授が開発したUpstream Analysis(弊社サービス名:遺伝子発現カスケード解析)は、転写因子結合サイトデータベースである、TRANSFAC Professionalを用いて遺伝子の転写開始点付近にある転写因子結合サイトを分析し、その結果得られた転写因子の結合パターンから、発現量の変化を説明できるシグナル伝達カスケードおよびそのカスケード上流にある発現変化の原因となったタンパク質因子を推定します。

  1.  遺伝子発現変化の原因や、メカニズムの糸口をつかみたい方にお勧めです。お手持ちの測定済アレイデータやRNA-Seqデータでも実施できます。
  2.  パスウェイ解析や、Gene Ontology 解析とは原理がまったく異なる解析法ですので、これらの解析では得られない知見を提供することが可能です。